インパク
古背の茶園

第7回お茶づくり探検隊(98年2月8日)

2月は山背古道探検隊の山背サロンとして、井手町の氏神さま高神社の社務所をお借りして,茶歌舞伎を催しました。高神社は、山本隊員のおとうさんが宮司さんを勤めておられる神社。

茶歌舞伎は茶香服とも書き、私などは闘茶という名前の方がなじみがあります。明恵上人が茶を栂尾に分播したころから始まったとのことですので、13世紀の初め頃です。
南北朝から室町初期に賭け事として大流行し、足利幕府から禁令がでたなんて話は日本史の授業で聴いたことがあるような・・・・

本来の茶歌舞伎のルールはさて置き、本日の茶歌舞伎は、玉露・てん茶・煎茶・釜入り茶・玄米茶の五種類を水出し味わい、どれがどのお茶かを当てようと言う趣向。てん茶と言うのは臼で挽く前の抹茶です。水出しのするのは香りを解らなくするのと、渋味があまりでないようにしてしまおうという長竹師範代の陰謀です。

5種類のお茶が順不同に出てきます。まず一煎目を飲んで各お茶に当てられた札を入れます。花鳥風月客の五枚の札がおのおののお茶に当てられています。玉露は花、てん茶は鳥という具合。ここで入札した札は、後で変更できません。すべてのお茶を飲んでから味を比べて当てるというのでないのが難しいところです。

高神社の社殿
会場の高神社
会場の様子
使うお茶をよく頭に入れる
お昼ご飯の茶のは丼
茶の葉丼(ハハハ丼)
札を入れる箱
入札(?)箱
本日のお茶5種を並べる
中身はこんな風
投票用の札と茶歌舞伎の茶椀
投票札とお茶碗(小振り)
お茶を飲んでいるところ
競技風景(ただの茶話会?)
優勝した平尾さん
優勝は平尾さん


五煎をのみ終えて、入札するとここで採点。入札箱(正式になんていうのか聞くのを忘れました)を開けると、各自の入れた札が順番に並んでいます。一つ合えば1点で、満点は5点。一つ間違えると間違えた札のお茶も自動的に間違えるので4点はありません。これで、1回戦は終わり。今日は3回戦の総合点で競います。

1回飲み終えて、これで味を覚えたぞと思っても、これがうまくいかず、なかなか5点満点はとれません。それでも、2回戦では、丸山さんと矢野隊員が5点満点をゲット。3回戦では、満点はでず、優勝は各回とも3点と安定した得点を重ね合計9点ゲットの平尾さん(筆者の奥さんです)でした。ちなみに、筆者は東樋口先生、安藤隊長とならぶ7点ゲットで3位。今度は、紅茶で勝負しましょうと、安藤隊長を煽る筆者でした。

茶歌舞伎に先立ち、安藤隊長の口上.。お茶を冷蔵庫で保存すると、お茶本来の青臭い香りは残るが、揉捻して出てきた香りは常温で保存するのと同程度に落ちてくるので味香りのバランスが崩れやすいとのこと。

続いて、東樋口先生のお茶の飲み方の話。庶民のお茶の様式としての振茶(振る舞い茶)、バタバタ茶。松江富山ではボテボテ茶、沖縄ではブクブク茶。もてなしの茶=茶の湯と言う観念から庶民的な茶の寄り合いを考え直す必要がある。
さらに汲み取り便所とお茶のお話。江戸時代では肥は商品であった。宇治茶は上京の肥、という具合に町方と農家で自然のリサイクルができていた云々、と御自身の専門分野に近いお話を聞くことができました。

昼食は、長竹師範代の食べるお茶シリーズ。今回は茶の葉丼。てん茶風味の丼でした。

さて、次回は3月1日。井手町のふれあいセンターにて茶壷づくり。かみんぐすーん。

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